9月定例議会総務委員長報告から(抜粋)

今回の市議会定例会におきまして、私ども総務委員会に審査の付託を受けました各案件につきまして、審査結果の報告を申し上げます。

損害賠償の額の決定について申し上げます。本案は、昨年5月3日に市道亀石峠女子畑1号線上において、消防団員運転の消防車両が起こした交通事故について、相手方の傷害及び後遺障害による損害賠償の額を決定するにあたり、議会の議決を求めるものであります。
損害賠償における過失割合は、判例を参考に保険会社との協議により市が85%の過失とし、損害賠償額は、相手方に支払う治療費や逸失利益、慰謝料等で1,442万4,964円となるものであり、本案は 原案のとおり可決すべきものと決しました。
なお、職員はもちろん、非常勤職員、指定管理者、委託業者を含め、日頃から徹底した安全運転指導を行うよう付言いたします。

次に、過疎地域自立促進計画の策定について申し上げます。本案は、過疎地域自立促進特別措置法の規定に基づき、平成17年に5か年間の計画で策定した日田市過疎地域自立促進計画について、同法の失効期限が平成28年3月31日まで6年間延長されたことから、新たに過疎地域自立促進計画を定めるものであります。
記載された各事業の事業実施に当たっては、今後、必要度や優先順位等精査の後、執行部から議案として提案され、その時点で詳細な審査がされることとなりますが、計画の内容については、市域全体を網羅しており、総合的な観点から、本案は、原案のとおり可決すべきものと決しました。
なお、過疎地域の自立促進のためには、農林業の育成が不可欠であります。希望の持てる農林業とするため、独自施策を積極的に打ち出されるよう要望いたします。
また、合議をいたしておりました教育福祉委員会から、次の意見がありましたので、報告いたします。
高齢者等の保健及び福祉の向上及び増進における事業計画のうち児童福祉施設及び認定こども園の整備につきましては、保護者のニーズを調査等を通じて的確に把握し、子どもたちの保育サービスの低下とならないような慎重な対応が必要であるとの意見。
また、地域文化の振興等における文化財保存整備事業については、包括的に列挙し、基本計画を策定して強力に推進すべきとの意見があったところであります。

次に、平成22年度日田市一般会計補正予算(第2号)のうち、当委員会に審査の付託を受けました部分につきましては、次の意見・要望を付し、本案は、原案のとおり 可決すべきものと決しました。今回の補正は、歳入歳出にそれぞれ10億6,424万7,000円を追加し、補正後の予算総額を375億8,983万4,000円とするものであります。
まず、歳入補正の主なものは、各種補助事業等の決定及び災害復旧事業に伴う、県支出金、市債の増額、並びに臨時財政対策債の確定であり、なお不足する一般財源所要額を繰越金で措置するものであります。

次に歳出では、特に意見のありました項目について申し上げます。
地域振興基金管理費は、竜門ダム津江分水に係る地域振興策として設置していた高校 寄宿舎について、その跡地の対価相当額を上津江・中津江地域の地域振興策の財源として活用するため 基金に積み立てるものであります。

執行部からは、「この高校寄宿舎は、津江分水の計画の中で、県知事と覚書を交わした、地域振興策のひとつとして、県が取得した用地を無償で借り受けて 建設したもので、入寮者の減少等により、平成21年3月末で施設の廃止、解体を行ったこと。津江分水の問題は、導水路は完成したものの新たに漏水問題が 発生し、本来の分水が行われないまま現在に至っていること。よって、この問題は終わっていないとの 認識で、上津江・中津江の地域振興への県の協力を 強く求めたところ、高校寄宿舎跡地の使用貸借の継続を認められたこと。しかしながら、当該土地を上津江・中津江地区の振興策に利用することは困難であることから、県の地域振興への協力額を土地の時価相当額と判断し、その額を地域振興基金に積み立て、上・中津江の振興策の財源として使用するものであること。なお、当該土地については、公園として整備し、広く市民に開放することとしたところである。」との説明を受けたところであります。
審議の中では、「昭和53年の県との覚書は、地域振興策の高校寄宿舎やスーパー林道等であり、全ての項目で目的は達成されている。漏水とは別問題として考えるべきであり、県に借りた土地の時価相当額分を合併後の特定地区のために基金として積み立てるのは、公平を欠くことになる」、また「地域振興策の中身が示されない中では、積み立ての必要性に疑問がある」、さらに、「跡地としての公園の整備については、公園自体が狭く、市民全体に開放する具体策もない中での予算計上には疑問を感じる」との意見が出されたところでありますが、やむを得ず了とするものであります。
なお、竜門ダム津江導水路の漏水問題については、地下水が誰に帰属するかの問題を始め、早期解決に努めるよう付言いたします。

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