人権侵害の啓発を強めよう

 黒川温泉ホテルでは、ハンセン病元患者の宿泊拒否問題が起こり、あらためて
いまだに根強い偏見や差別感が世間に残っていることをつき付けられたと言えます。

ハンセン病問題は、一昨年の国の隔離政策を厳しく断罪した熊本地裁判決で、人間の
尊厳を奪われ、差別や偏見に苦しみ続けた元患者の人権が回復し、病に対する正しい
認識も浸透しているはずでした。

こうした件は偶然発覚したとは言え、氷山の一角にすぎないのではないかと関係者は
心配されています。今回の問題は、単に一軒のホテルの問題にとどめるのではなく、
社会全体で受け止める姿勢が必要です。

障害者問題や女性への暴力、児童虐待、いじめなど現代社会が抱えている偏見や差別
とも通じるところがあります。

偏見や差別は一人ひとりの心の問題として受け止める必要があります。こうした問題の
根底には厳しい競争社会の中に組み込まれ、社会的な弱者を切り捨てるという社会の
風潮も関係していると思われます。

こうした偏見や差別は掛け声だけでなく、根気強く啓発活動を続ける必要があります。

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