学校現場で目立つ教諭はたたかれる ④

 先日の新聞に次のようなことが載っていました。
『大分県内のある中学校の職員室。30代の女性教諭のもとに一通の手紙が届いた。
「お前ばっかり目立つんじゃね―よ・・」送り主は不明。教諭は平和や人権について
のユニークな総合学習が新聞で報道されました。匿名の手紙は記事への中傷。
文面で自分と同じ教職員からのものだと分りました。

「もうこりごり」 中傷は初めてではない。児童や生徒に熱心に接する教師に、
ねたみを抱く「先生」 がいる。他校でも「目立つ教諭」がたたかれる例が後を
絶えない。授業のメンバーから外されたり、生徒に悪口を広められたり・・・。
同僚の足を引っ張り、やる気をそぐ。そんな子供じみた光景が職員室の内外で
起きている。』

昨年4月に始まった新学習指導要領の「ゆとり教育」は子供の「生きる力」をはぐくむ
総合学習には教科書がないため、教師の創造性や実行力など資質の「優劣」が謙虚に
表われます。このため、一人が目立てば、他の教師は今までどおりのペースで
仕事ができなくなる、ということです。

競争による活性化を図る小泉政権の構造改革の中の基本方針にこのような節が
あります。「教育など従来主として公的ないしは非営利の主体によって供給されて
きた分野に競争原理を導入する」とあります。

通いたい学校を児童や生徒が自由に選べる公立学校の学区撤廃の動きなど、競争
とはほとんど無縁だった公教育の場に改革の波が押し寄せています。
傷害未遂事件やセクハラ、万引き、教え子との性行為など教諭の不祥事が相次ぐ
教育現場は毎日新聞に載っていない事がありません。

「健全な競争が進めば『変な先生』は先生じゃいられないようになります。教育の
質も上がるかもしれません。」子供を持つ親は怒りと期待が交錯した複雑な心境
だろうと思います。

小泉政権が打ち出したマニフェスト(政権公約)には「人間力を高める教育改革」
が掲げられていましたが、今の、教育現場を変えたいのは切実なな願いでも
あります。

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